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BtoB企業がリスティング広告を活用する際に注意すべきポイント

みなさんはリスティング広告で成果はでていますか?

弊社でも無形商材やBtoBサービスを扱う企業様から、リスティング広告運用は成果がでない、CPAが高くて合わない、CV数が伸びない、といったご相談が寄せられることがあります。

この記事では、無形商材やBtoB企業がリスティング広告を見直す際に気を付けるべきポイントや、 成果が想定よりも伸び悩んでいる場合のよくある原因と改善点についてお伝えします。

■CV数が伸び悩む要因を理解して、BtoB広告運用を最適化しよう

BtoBリスティング広告が伸び悩む理由として、主に以下の3つ要因が挙げられます。

  • 少ない検索数、高いクリック単価
  • 成果がでるまで時間がかかる
  • 顧客ニーズの把握が難しい
  • 最初の要因は、「少ない検索数、高いクリック単価」です。BtoBのリスティング広告は個人が対象となるBtoC向けのものとは違い、企業が対象となるため、ターゲットの母数が少なくなります。

    さらに、その少ないターゲットを獲得するため、競合他社が高額なクリック単価を設定すると、市場全体のCPC(クリック単価)が高騰し、限られた予算では得られるクリックもさらに少なくなってしまいます。

    BtoBでは圧倒的に検索数が少ない

    また商材によっては、CVワードがビックワードのため検索の表示回数自体は多いもののターゲット以外のクリックが増えて無駄を生んでしまうケースもあります。どちらの場合も、コンバージョンに繋がるクリックをいかにして伸ばしていくかが、リスティング成功のカギとなります。

    2つめの要因としては、BtoB向けのビジネスは単価が高かったり、検索から商談・案件化までにも複数のプロセスを要することから、「成果がでるまで時間がかかる」ということです。

    検索から発生したお問い合わせが、商談・案件化の際にどのような結果になったのか。サービス・商材にあった質の高いリードであったかなど正確な広告効果がわかるよう工夫することが重要です。

    また検索広告では、あるキーワードで訪問したユーザーが検討期間を経て数日後に再度別のキーワードで検索しお問い合わせに至ったというケースも珍しくありません。

    このときにCVにつながった2回目のキーワードだけでなく、1回目のキーワードも検討に至ったキーワードとしてしっかりと評価しましょう。クリックそのものが少ないため、効果的なPDCAを回していくためにも、多角的な視点から分析を行うことが必要になります。

    最後の特に重要なポイントが、「顧客ニーズの把握が難しい」ことです。「自社のサービスに最適な広告配信をするのに時間がかかる」とも言えます。

    極論を言えば、自社のビジネスモデルや顧客ニーズを熟知した現役の営業マンが マーケティングやリスティングの技術を身につけ運用するのがベストなのですが、 あまり現実的とは言えませんよね。

    いかにして、広告運用者と連携をとり、自社のターゲットの理解を深められるかでリスティングの成果が変わってきます。

    ■一にも二にも分析と調査。ビジネスモデルとユーザーニーズを理解すること

    「せっかくお金をかけてリスティング広告を始めたのに、ターゲットに刺さる広告が分からず結果が出ない」といった状況を避けるためには、具体的にどのような準備が必要なのでしょうか。

    まず重要なのは、しっかりとした分析と調査を行い「ビジネスモデルや顧客ニーズを理解する」こと。 そのためによく用いられる分析手法としては、3C分析・SWOT分析・4C分析。

    調査としては簡易的ですが、社内情報Web上での情報収集。これらを活用し、ビジネスの強みやユーザーのニーズを 客観的に 把握し、広告アカウントを構築しましょう。

    各分析と調査方法について、簡単にまとめました。

    3C分析


    Customer(市場、顧客)・Competitor(競合)・Company(自社)の要素を整理することで、 競合他社との差別化や自社のサービスの強みを理解する手法。

    SWOT分析


    認知度やブランド力、価格帯や品質などの内部的環境であるStrengths(強み)・Weaknesses(弱み)、競合他社の状況や技術の発展、経済的要因など自社を取り巻く外部的環境であるOpportunity(機会)・Thread(脅威)を分析することで、今後のビジネスの戦略や課題を理解する手法。

    4C分析


    Customer value(顧客価値)・Customer cost(顧客コスト)・Communication(コミュニケーション)・Convenience(利便性)の要素に基づき、顧客視点でマーケティングを理解する手法。

    社内情報の確認


    すでにお客様がいる場合は、SFAなどの商談履歴やDB上の情報、または営業担当者に直接ヒアリングすることも有効です。自社のサービスを採用した決め手や商談時の課題などニーズを把握することがより見込み客に刺さるヒントとなるでしょう。

    Web上での情報収集


    競合他社がいる市場の場合は、自社でベンチマークしている同業他社のWebサイトに記載のあるFAQコンテンツや事例記事。その他ニュースメディアの記事や同業他社を集めてまとめたサイトや比較メディア、ポータルサイトなどの情報。

    こういったWebサイトを確認すると自分たちだけでは気づかないニーズの発見につながることもあります。

    ビジネスモデルをしっかり捉え、ターゲットのニーズやUSP*を理解できたら、次は広告出稿の具体的な準備をします。 *USP(Unique Selling Proposition)とは、「商品やサービスにおいて自社が持つ独自の強み・魅力」をいう意味のマーケティング用語。

    ■いよいよ本番。広告掲載を始める際に必要な3つの要素

    分析を終え、広告戦略が決まったら、いよいよ広告配信の開始です。リスティング広告運用には、配信するキーワード広告文、ユーザーが訪れるランディングページの3つが必要となります。

    キーワード


    BtoBのリスティングの特徴が「少ない検索数、高いクリック単価」である以上、出稿するキーワードの選定は重要です。 ビジネスの内容や検索ボリュームを元に「メインワード」を決め、その類義語や、検索の際にメインワードと一緒に使われる「掛け合わせのキーワード」などを考えていきましょう。

    すでにリスティング広告を始めていて、キーワードの拡大を目的とする場合は、ユーザーが実際に検索している検索語句も忘れずにチェックしてください。

    広告文


    リスティング広告において、クリック獲得に重要なのが広告文です。 短い見出しでいかに商品の魅力を伝え、ターゲットに刺さる広告文をつくれるかがリスティング広告の成果を左右します。 広告の見出しの中に検索される語句を含めることでクリック率の向上が期待できます。

    また、ユーザーのニーズは常に変化することも忘れないでください。 必要に応じて訴求内容など見直し、改善していきましょう。

    ランディングページ


    ランディングページは、ユーザーが広告などを経由して最初に訪問するページのことです。商材やサービス、問い合わせ方法など、ユーザーが知りたい情報が分かりやすく整理されているページを目指しましょう。

    専用のランディングページがない場合、コーポレートサイトなどで代用することもあります。しかし無関係な情報が多いとユーザーが離脱してしまいがちですので、最も適したページを広告の飛び先に設定しましょう。

    ■まとめ

    いかがでしたでしょうか、配信を始めてからも継続的な分析・改善は必要ですが、最初から方向性が大きくずれていては、時間をかけても成果が上がりません。適切な準備をし、効果的な配信を行いましょう。

    リスティング広告をこれから運用する、運用しているけどうまくいかない等、課題をお持ちの方は、是非お気軽にご相談ください。

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