2021.04.13
Google広告「最適化スコアと最適化案」のポイントを解説、上手に活用して広告パフォーマンスの最大化に役立てる
広告運用の自動化の動きがより活発になり、Googleがもつ機械学習に基づいたアカウントの最適化をサポートするツールとして「最適化スコア」が開発されました。
Googleのリードエンジニアもアカウントの拡大に応じて成果を高める為に最適化案の活用が重要であると説明しています。
今回はGoogle広告の最適化スコアと最適化案について、その内容や適用の際のポイントを紹介したいと思います。
■最適化スコア・最適化案について
最適化スコア
最適化スコアとは、アカウントのパフォーマンスを最大化する為に必要な変更に優先順位を付け、どの程度最適化されているのかを数値化したものです。
スコアは統計情報・アカウントの設定・キャンペーンのステータス・利用可能な最適化案の効果・最近の最適化履歴に基づき算出され、0~100%で表されます。キャンペーンの改善余地が一目で分かるようになっています。
*キーワードや広告の評価として「品質スコア」と「広告ランク」がありますが、これらとは関係はなく、あくまでアカウントの最適化を支援するためのツールです。
最適化案
最適化案とは、最適化スコアを改善する方法として、運用ガイド・アカウントの設定・パフォーマンス履歴に基づき膨大な機械学習によって提案される改善案です。最適化案のスコアが大きいものは、より成果改善が見込まれる施策と判断できます。
最適化案の内容としては、新しい関連機能の紹介やキーワード・広告の改善、予算の効率的な活用方法など、キャンペーン全体に及びます。
最適化案の種類
様々な改善案が提示されますので、効果が見込めると判断できる最適化案は適用をおすすめします。
ですが中には「予算の拡大」などアカウントの状況に合わず、適用することが難しいものもあるかと思います。目標に合わない最適化案は「非表示」にして下さい。
最適化案に対して「非表示」のフィードバックをおくることで有効性が高まり「適用」をしなくてもスコアが向上します。
確認方法
Google広告の広告管理画面で左側のナビゲーションパネルから「最適化案」をクリックします。画面上部にリアルタイムの最適化スコアが表示され、画面中央から下にスコア改善の為の最適化案が表示されます。
■最適化案を適用の際のポイント
最適化案を活用するにあたっては「この最適化案は適用していいの?」「適用するとどうなるの?」といった疑問を持つ方も少なくないと思います。
そこで実際の最適化案と併せて、最適化案を適用する際のポイントについて解説します。
「問題の修正」は即座に対応する
「問題の修正」に関する最適化案の一覧(2021年3月現在:18項目)
「問題の修正」に関する最適化案は、上記の一覧の様に広告文が不承認となっていたり、コンバージョントラッキングタグに問題がある場合に表示されます。また広告グループ内で配信がオンになってる広告がない場合には、広告の追加が奨められます。
どの場合でも広告配信が正常に行われていない状態ですので、問題の修正に関する最適化案は即座に対応するのが良いと考えます。
もちろん初めからきちんと設定ができていることに越したことはありませんが、途中で何らかの要因でエラーとなった場合や設定漏れがあった場合などのチェック機能としても役立てて下さい。
配信を大きく変えないものから適用する
最適化案について不安だったりよく分からないなと感じている方は、まずは現在の広告配信に大きな影響を与えないものから適用してみて下さい。
具体的には次の項目になります。
(配信キーワードに設定しているが、同時に除外登録もしている場合)
(配信キーワードに設定しているが、広告配信されていない場合)
(同じキーワードが登録されている場合)
(モニタリングによるレポートデータ収集の為)
最適化スコアとしては1%前後の小さな変化ですが、重複キーワードなどは無駄なクリックにも繋がりやすいので適用することをおすすめします。
広告表示オプションは積極的に適用する
広告表示オプションは広告の情報量を増やしクリック率向上に繋がるので、積極的に適用することをおすすめします。
広告表示オプションに関する項目(2021年3月現在:7項目)
電話対応が難しく電話番号表示オプションを使用できないなど、適用が難しい項目は最適化案を非表示にして少しでもスコア改善に繋げるようにしましょう。
自動入札の適用などは見極めて適用する
新しいキーワードや広告の追加、自動入札の適用など広告配信そのものへの影響が大きいものは、適用の目的やその影響を十分理解してから進めて下さい。
具体的には次の項目になります。
上記の中でも、自動入札に関するものは最適化スコアが10%前後アップしたりと変化が大きいです。
レスポンシブ検索広告が検索広告のデフォルトタイプとなるなど、機械学習による自動化が進んでいると感じていますが、最適化スコアにも自動化を推進する動きが反映されているのではないでしょうか。
自動入札では様々なシグナルを基に、広告のオークション毎に最適な入札単価を設定する為、一律で単価を設定するよりも広告パフォーマンスの改善が見込める場合も多いです。しかし、キーワードの平均クリックが高くなってしまう場合もあるので、配信の目標や目的に合わせて選択して下さい。
すぐには適用が難しい最適化案もある
予算の引き上げや顧客リストなど、すぐには適用が難しいものもあるかと思います。その様な場合には無理に適用するのではなく、最適化案を非表示にして下さい。
具体的には次の項目になります。
最適化スコア100%=成果が出るというわけではないので、無理に最適化スコア100%を目指すのではなく、可能な範囲内でスコアの向上を目指しましょう。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。Google広告の最適化案についてまとめました。
最適化スコアは一度アップしたからといって、その数値がずっと維持されるわけではありません。常に変化する市場やアカウントの状況、ユーザーの行動や興味といった膨大なデータから新たに検出された最適化案に基づき最適化スコアは継続的に更新されていきます。
定期的に確認して広告のパフォーマンスの最大化に役立てていきましょう。
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