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リスティング広告を始めるのに実際いくらかかる?費用相場から広告予算の決め方まで解説

「Web集客を始めたいけど、リスティング広告っていくらかかるの?」「リスティング広告の予算はどのように決めたらいいの?」そんな疑問をお持ちの中小企業経営者の方へ。

結論:初めて広告を配信する場合は、月額20万~30万円で始められる企業さまが最も多いです。

本記事では、実際のデータに基づく予算の相場や広告費の決め方、代理店に委託した場合の費用感について解説していますので、ぜひご参考ください。

リスティング広告の費用相場と課金の仕組み

基本の課金形態はクリック課金制

リスティング広告は「クリック課金制(PPC:Pay Per Click)」を採用しています。広告が表示されただけでは費用は発生せず、ユーザーが実際に広告をクリックした時のみ費用が発生する仕組みです。

1回のクリックに対する実際の支払額は、他の広告主とのオークション(入札競争)によって決まります。業界や競合状況により価格は大きく異なり、数十円から数千円まで幅があります。

現在主流のAI自動入札は、広告システムが1回ごとのオークションに合わせて入札価格を自動で最適化してくれる便利な機能です。

さらに1クリックあたりの上限金額も設定できるため、限られた予算で運用する中小企業様でも、予算オーバーのリスクを避けながら安心して広告運用を始められます。

実際のデータに基づく広告予算の相場

弊社にお問い合わせいただいた企業様や、実際に運用をお任せいただいた企業様のデータを元に、月額広告予算に関するグラフを作成しました。

月額広告予算に関するグラフ

データ詳細

予算範囲商談時想定新規運用お乗り換え
10万円未満5.19%9.68%8.00%
10万円5.19%9.68%8.00%
20万円20.78%35.48%16.00%
30万円27.27%16.13%36.00%
40万円9.09%12.90%4.00%
50万円9.09%6.45%8.00%
100万円7.79%3.23%4.00%
200万円3.90%3.23%4.00%
300万円以上11.69%3.23%12.00%

お問い合わせいただく企業様の半数程度は30万円未満を想定されていました。商談を踏まえて、弊社に委託いただいた企業様の多くは50万円未満のご予算で開始し、効果を確認しています。

商談では『月額100万円くらい必要ですか?』といった、ご質問を頂くこともありますが、実際には20万~30万円の小規模予算からスタートし、成果を確認しながら段階的に拡大される企業様がほとんどです。

商材や目標によりますが、運用開始当初は無理な規模の予算投下は不要です。むしろ1件当たりの獲得効率を計るテスト運用を行い、結果を踏まえた上での段階的な拡大の方が安定した成果向上が期待できます。

失敗しない予算設定の3つのポイント

1. 目標から逆算して予算を決める

まずは「月間で何件の問い合わせを獲得したいか」と「1件の問い合わせ獲得にかけられる上限予算」を明確にしましょう。この2つの数値から逆算することで、現実的な広告予算が算出できます。

計算式:目標獲得件数 × 1件あたりの上限予算= 広告予算

【具体例】

  • 目標:月10件の問い合わせ獲得
  • 1件あたりの上限予算:2万円

算出結果:10件 × 2万円 = 月額20万円が適正予算となります。

2. クリック単価の相場や競合の出稿状況を確認する

1クリックあたりの費用「クリック単価(CPC:Cost Per Click)」は、業界・商材・競合他社の出稿状況によって大きく変動します。業界相場を把握せずに予算設定を行うと、「想定よりクリック数が少ない」「予算が余ってしまう」といった問題が発生する可能性があります。

クリック単価の調べ方

Google広告の場合:アカウントをお持ちであれば、無料の「キーワードプランナー」でキーワード毎の相場を確認できます。

Yahoo!広告の場合:以前提供されていた「キーワードアドバイスツール」は2023年5月末でサービス終了となっています。

リスティング広告が初めての方や、Yahoo!広告を検討中の方は、運用会社や広告代理店へのご相談をおすすめします。類似する商材や過去の運用実績から、参考値となるクリック単価の相場を把握できます。

3. 段階的な予算拡大で成果を最大化

成果に応じて予算を調整できることがリスティング広告のメリットの1つです。

予算の規模感にもよりますが、運用開始時から予算を丸ごと運用するのではなく、主要キーワードで効果を検証し、成果の確認できた部分から徐々に予算を拡大していきましょう。段階的なアプローチで、無駄な予算を抑えながら成果を積み上げられます。

月額予算が30万円~50万円の場合の段階的な予算拡大の例

  1. 主要キーワードに絞って、月額20万円スタート
  2. 費用対効果が良いキーワードに追加投資し、月額30万円に拡大
  3. 段階的に予算と対象キーワードを拡大し、月額50万円以上に拡大

今すぐ実践できる広告の費用対効果を高める方法

地域・時間帯の絞り込み

リスティング広告では、配信する地域や時間を細かく調整できます。限られた予算を効率的に活用するための重要な設定です。

配信地域の戦略的限定

全国対応のサービスでも、最初は対象顧客の多い地域や獲得実績のある地域に絞り込みましょう。限られた予算を効果の高い地域に集中することで、広告効率を大幅に改善できます。

ターゲットに合わせた配信時間の最適化 

BtoB商材は平日の営業時間帯、BtoC商材は土日や夜間の配信を強化するなど、ターゲット層のライフスタイルに合わせた配信設定が基本となります。ただし、業種やターゲットによって最適な配信時間は異なるため、運用開始後は実際の問い合わせデータを分析し、成果の出やすい時間帯に配信を集中させることが重要です。

除外キーワードの活用

除外キーワードとは、特定の検索語句に対して広告が表示されないよう設定する機能です。成果につながりにくい検索への広告費を抑制し、限られた予算をより見込みの高いユーザーに投資できます。

設定すべき除外キーワードの例

情報収集目的の検索

  • 「○○ とは」「○○ 意味」「○○ 英語」など、語句の説明や翻訳を調べる検索

求人・採用関連の検索

  • 「○○ 求人」「○○ 採用」「○○ 転職」など、仕事を探している検索

ターゲット外の検索

  • BtoB製造業なら「家庭用」「DIY用」など、BtoC向けの検索語句
  • 高額商品なら「無料」「格安」など、価格帯が合わない検索語句

代理店に委託した際の運用手数料の相場と自社運用にかかる費用の比較

リスティング広告の運用には大きく「自社運用」と「代理店運用」の2つの選択肢があります。どちらを選ぶかは、費用面やメリット、デメリットを総合的に検討する必要があります。

自社運用代理店運用
費用・人件費
専門スタッフ1名の雇用で
月額30万~40万円    

・教育費
研修、書籍、セミナー参加費など    
 
・その他
ツール利用料
広告制作費(外注の場合)     
• 初期費用:数万円~20万円程度。  
依頼する業務内容によって異なる。  
※内容によっては無料の場合もある
広告アカウント設定・広告制作・戦略立案などが含まれる。 

 • 運用手数料:パーセントマージン型が一般的。
その他定額型、成果報酬型がある。
 パーセントマージン型:広告費の20%~30%程度
 定額型:広告費に関係なく固定料金
 成果報酬型:成果に応じて手数料が変動    
メリット・運用手数料が不要 
・ノウハウが社内に蓄積される    
・緊急時など社内で簡潔するので迅速な対応可能  
・専門知識や類似商材の配信実績を活用できる 
・最新情報を把握し、改善を提案 
・社内リソースを他業務に充てられる   
デメリット・人材の採用や教育コストがかかる  
・属人化のリスクがあり、引継ぎも難しい   
・不慣れな運用業務に時間を取られる   
・運用手数料が発生する
・社内にノウハウ蓄積されない
・戦略立案などは代理店の方針や能力による   

月額広告費30万円の場合にかかる費用例

運用方法広告費手数料/人件費 合計費用
自社運用30万円30万~40万円60万~70万円
代理店運用(広告費の20%の場合)30万円6万円36万円
コンサルティング(定額型10万円の場合)30万円10万円40万円

広告代理店の手数料は「初期費用」と「運用手数料」の2種類に分かれます。

初期費用には、広告アカウントの設定費用、広告画像の制作、戦略策定などが含まれます。運用手数料には、キーワード管理、広告文最適化、月次レポート作成・分析、改善提案などの継続業務が含まれます。

リスティング広告は設定後も継続的なメンテナンスが不可欠です。代理店の手数料は一見高額に思えますが、専門スタッフの雇用には月額30万~40万円の人件費が必要です。また、運用が初めての場合は習得に3~6ヶ月を要し、その間の広告費を無駄にしてしまうリスクも発生します。マーケティングの施策を俯瞰して適切な戦略を見出すには複数年を要することも珍しくありません。

双方を総合的に比較すると、多くの経営者の方からは代理店など専門業者への委託の方がメリットが大きいと判断されることが多いようです。

まとめ

リスティング広告の初期費用について重要なポイントは以下の3つです。

  1. 初めてリスティング広告を実施する場合は20万~30万円から開始する広告主様が多い
  2. 月額広告費は業種の相場や広告の目標に合わせて適正予算を設定する
  3. 配信地域や時間の設定、除外キーワードを上手く活用して費用を抑える

リスティング広告は適切な予算設定と運用で、中小企業でも大手に負けない集客効果を期待できます。成果に不安がある場合は、まずは小額から始めて徐々に拡大していく方法もあります。 

「うちの業種だといくらぐらいかかるの?」「本当に効果が出るか不安…」そんなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度無料相談をご利用ください。過去の事例やデータから御社に最適な予算設定と運用戦略をご提案いたします。

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