2025.06.27

【2025年最新】Google広告新機能AI Max for Search|設定方法・効果・事例を解説
Google広告が新機能「AI Max for Search キャンペーン」をベータ版でリリース、2025年後半から段階展開
2025年後半より、Google広告から検索キャンペーンの新機能「AI Max for Search キャンペーン」がベータ版として段階的にリリースされることが発表されました。
この新機能は、Google AI の最高の技術をワンクリックで検索キャンペーンに導入し、従来のキーワードマッチングを超えた包括的なソリューションを提供します。

AI Max for Search キャンペーンとは
AI Max for Search キャンペーン(AI Max)は、Googleの最新AI技術を活用した検索広告の新機能です。従来の手動設定に加えて、AIが自動的に広告を最適化し、より多くの見込み客に適切なタイミングで広告を配信します。
主な特徴
AI Max for Search キャンペーンの主要な2つの核心機能
1. 検索語句マッチング(Search Term Matching)
既存のキーワードを基に、キーワードレス技術を組み合わせて広告の配信を拡張する機能です。これにより、これまでリーチできなかった関連性の高い検索クエリにも広告を表示し、潜在的なコンバージョン機会を逃さず獲得できます。
メリット
2. アセット最適化(Asset Optimization)
テキストのカスタマイズと最終ページURLの拡張により、ユーザーの検索意図に最も適したクリエイティブとランディングページを自動で選択します。
含まれる機能
既存の広告、ランディングページ、キーワードを基に、ユーザーの意図に合わせてカスタマイズされた広告文を自動作成します。
より良いパフォーマンスが見込まれる場合に、検索語句に最も関連性の高いランディングページに自動的にユーザーを誘導します。
より詳細な運用を可能にするコントロール機能
地域別インタレスト(関心対象地域)
キーワードレス マッチの場合でも、ユーザーの地理的意図に基づいて特定の顧客にリーチできます。関心対象地域を指定して、広告グループ レベルで細かくコントロールすることが可能です。検索キャンペーン向け AI 最大化設定のみに含まれている機能です。
ブランド制御
キャンペーンと広告グループ レベルで、広告を関連付けたいブランドを指定したり、特定のブランドと一緒に表示されないよう防ぐことができます。
ランディングページURLの制御
ランディングページとして使用するURLの包含と除外を管理することが出来ます。顧客に見せたくないページ(採用ページ、内部資料など)を除外することで、意図しないURLでの配信を防げます。
レポート機能の改善
検索語句やキーワード、ランディングページ、アセットレポートでAI 最大化設定によるパフォーマンスを確認できます。また検索語句レポートでは、検索語句・広告見出し・URL を組み合わせて表示する新しいビューが追加されます。これによってユーザーの広告経路全体を確認できます。
実証された効果・成功事例
今回のリリースでは、検索キャンペーンで AI Max を有効にすることで、成果の向上に繋がった事例が複数公開されています。
L’Oréal(化粧品・美容業界)
AI Max を使用して新しい検索機会を発見し、広告の関連性を向上させることで:
- コンバージョン率:2倍に向上
- コンバージョン単価:31%削減
- 「顔のシミに最適なクリームは?」などの新規クエリからコンバージョンを獲得
MyConnect(公共事業接続サービス)
既にAI機能を活用していたにも関わらず、AI Max の導入でさらなる成果を実現:
- リード数:16%増加
- コストパーアクション:13%削減
- 新規クエリからのコンバージョン:30%増加
引用:Google広告 AI Max for Search キャンペーンで、パフォーマンスを次のレベルに引き上げましょう
設定方法
新規キャンペーンでの設定
- Google広告管理画面で「作成」→「キャンペーン」を選択
- 新しい検索キャンペーンを作成
- 「AI Max」ページでオプトインのトグルを有効化
- 使用したい具体的なAI Max機能を選択
- 広告グループレベルの設定を「キーワードと広告」セクションで適用
既存キャンペーンでの設定
- キャンペーンメニューの「設定」に移動
- 更新対象の検索キャンペーンを選択
- 「AI Max」セクションを選択
- AI Max設定のトグルを有効化
- 必要な機能を個別に選択・設定
注意点:
- 最終URL拡張を使用する場合、テキストのカスタマイズの有効化が必要です。
- 最終URL拡張が有効な場合、レスポンシブ検索広告の固定アセットは使用されない場合があります。ピン留めが必須の場合は、最終URL拡張をオフにしましょう。
よくある質問
Q. DSA(動的検索広告)との違いは何ですか?
A. DSAは主にウェブサイトのコンテンツを基に自動的に広告を生成する機能です。AI Maxは戦略的なキーワードセットを基により精密に拡張することができます。
Q. Performance Max(最終ページURLの拡張付き)との違いは何ですか?
A. 最終ページURLの拡張の観点では、両者とも同様の技術を使用しますが、AI Maxの方がより検索特化型で、従来の検索キャンペーン運用者にとって導入しやすい設計となっています。
Q. 既存のキーワード設定はどうなりますか?
A. 既存のキーワードは引き続き有効です。AI Maxは既存のキーワードを基に検索語句マッチングを拡張するため、従来の設定を活かしながらリーチを広げることができます。
Q. 不適切なキーワードや関連性の低い検索クエリに広告が表示される心配はありませんか?
A. ブランド制御機能により、特定のブランドとの関連付けを防ぐことができます。また、除外キーワードの設定も引き続き有効です。詳細なレポート機能で配信状況を常に監視できます。
Q. AI Maxでは除外キーワードは適用されますか?
A. はい、AI Maxがオンの場合でも除外キーワードは引き続き有効です。
Q. AIが勝手に広告文を変更してしまうのでしょうか?
A. テキストのカスタマイズ機能では、既存の広告文、ランディングページ、キーワードの内容を基にAIが広告文をカスタマイズしますが、ブランドメッセージから大きく逸脱することはありません。また、ブランド制御機能により、特定のブランドとの関連付けを管理することも可能です。
Q. AI Maxを途中で無効にすることはできますか?
A. はい、いつでもオン・オフの切り替えが可能です。再度有効にした場合、以前設定していた機能と同じ設定が復元されます。
まとめ
AI Max for Search キャンペーンは、Google AI の最新技術を検索広告に導入し、従来のキーワードベースの運用を大幅に進化させる革新的な機能です。
14%のコンバージョン向上という実証済みの効果と、L’OréalやMyConnectなどの成功事例が示すように、この新機能は検索広告の可能性を大きく広げます。
特に重要なのは、AI による自動化が進む一方で、広告主が必要とする制御性と透明性が保たれている点です。地域別インタレスト、ブランド制御、URL管理などの精密なコントロール機能により、ブランドの価値を守りながらパフォーマンスを最大化できます。
ベータ版として段階的に展開されているため、早期の導入テストを通じて競合優位性を確保することをお勧めします。
「AI Maxを活用してリスティング広告の成果を向上させたい」「最新のGoogle広告機能を活用したい」などの課題をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。