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検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)の特徴とおすすめの活用方法、設定方法について解説

リマーケティングというとディスプレイ広告で、サイトに来たことのあるユーザーをリスト化して広告を出す手法だということは多くの方がご存知かと思いますが、実はこのリストを活用した手法は検索広告でも利用できます。

一度サイトに訪問した見込みの高いユーザーにアプローチできるため、効果的に獲得数を伸ばしCPAを抑える効果が期待できます。

今回はこの検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)の特徴や活用方法、設定方法についてご紹介します。

ちなみに「リマーケティング」と「リターゲティング」の違いをご質問されることがありますが、Google広告ではリマーケティング、Yahoo!広告ではサイトリターゲティングと機能の呼び方が違うだけで仕組みは同じものです。

この検索広告向けのリマーケティング機能を利用している広告担当者の間では、RLSA(Remarketing Lists for Search Adsの略)や日本語に直訳した「検索広告向けリマーケティングリスト」と呼ぶことが多いので覚えておくと代理店の人などとやり取りする際に便利かもしれません。

この記事では「検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)」として説明していきます。

■検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)とは

検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)の仕組み

検索広告向けリマーケティングリストRLSA:Remarketing Lists for Search Ads)とは、サイトに訪問したことがあるユーザーをリスト化して、検索広告を行う際に入札単価や広告をカスタマイズして配信する機能です。

具体的な例としては、過去にサイトに訪問したユーザーを「訪問歴のあるユーザー」としてリスト化します。作成したリストをキャンペーンや広告グループ単位で設定することで、リストのユーザーのみに広告配信することができます。

リストのユーザーが登録したキーワードで検索した場合に、キーワードの入札単価を通常よりも高くして表示しやすくしたり、表示される広告の訴求内容を変更するなどカスタマイズした調整を行うことができます。

参考:検索広告向けリマーケティングリストの概要(Google広告 ヘルプ)
   サイトリターゲティングとは(Yahoo!広告 ヘルプ)

検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)の活用例と注意点

検索広告向けリマーケティングリストは、以下のような費用対効果が悪いキーワードへの配信で効果を発揮します。

・CV実績はあるがCPAが高いなど、費用対効果の悪いキーワードへの配信
・検索数が多いが競合も多いため、入札単価そのものが高いビックキーワードへの配信

キーワードによってはCV獲得の見込みが高くてもCPAが高いため配信停止せざるを得ないといったケースは少なくないのではないでしょうか。

こういった場合は、初めてサイトに訪れるユーザーよりも過去にサイトへ来訪したことがあるユーザーへ広告を配信したほうが、無駄なコストを抑え獲得に至る見込みが高いと言えると思います。

その他、ディスプレイ広告のリマーケティングと同じ使い方ですが、再訪問のユーザー向けに広告文の訴求をカスタマイズしたり、配信のリンク先を出し分けたりすることもできます。

検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)で使用できるリストは、Google広告では過去30日間でアクティブなユーザーが1,000人以上必要です。これはディスプレイ広告(配信可能リスト数 100人以上)に必要なリスト数とは異なりますので注意してください。

またYahoo!広告でもユーザーリストのリーチ数が蓄積期間内で1,000件以上ないと配信することができません。

ターゲティングとモニタリングの違い

キャンペーンや広告グループに検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)のリストを設定する際には「モニタリング」と「ターゲティング」の2種類から選択することができます。

Yahoo!広告では配信対象を「全ユーザー」と「ターゲットリストのユーザー」から選択することができます。

「モニタリング」


ターゲット設定で「モニタリング」(Yahoo!広告では「全ユーザー」)を選択すると、通常の検索広告の配信と並行してリストのユーザーのみの掲載結果を確認することができます。

モニタリングを設定してもキャンペーンや広告グループで配信ユーザーが制限されることはありません。あらかじめ複数のリストをモニタリングで設定し、成果の良いリストを確認するのもおすすめです。

リスト毎に入札単価の調整ができるのでコンバージョン率が高い場合には、リストの入札単価を引き上げることでさらにコンバージョンを伸ばしていくなどの施策も考えられます。

リストのユーザーの掲載結果を踏まえて、配信を調整していきましょう。

「ターゲティング」


ターゲット設定で「ターゲティング」(Yahoo!広告では「ターゲットリストのユーザー」)を選択すると、リストのユーザーのみに広告を配信することができます。ユーザーを限定し、広告の訴求などを変えたい場合におすすめです。

ターゲティングを設定するとリスト以外のユーザーには配信されませんので、設定の際は注意してください。

■検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)の効果的な使用例

入札単価を調整して見込みの高いユーザーへの配信を強める

例えば、サイト訪問から1週間以内のユーザーが2週間のユーザーと比較してコンバージョンの可能性が高かったとします。

そこで1週間以内のユーザーが検索した際に入札単価を20%引き上げるよう設定すると、該当するユーザーが検索した際に、通常よりも上位で広告が表示されやすくなります。

またリピート率が60%の商品の場合には、過去にコンバージョンしたユーザーのリストに対して入札単価を引き上げることでリピートを促すことができます。

この様にRLSAのリストに対して入札単価を調整することで、コンバージョンの見込みが高いユーザーに対しての配信を強めることができます。

ビッグキーワードの広告配信

ビッグキーワードとは、検索回数の多いキーワードのことです。より多くの人に配信できる半面、入札単価が高くコンバージョンに繋がらないクリックも多くなりやすいキーワードです。

ビッグキーワードの配信はコンバージョンにかかる費用が高くなりやすいのですが、RLSAを使用することでリスクを抑えて配信することができます。

例えば東京の観光旅館の場合を考えてみましょう。

旅館」といったキーワードでは、北海道や沖縄の旅館を探しているユーザーにも広告が配信されてしまいます。

他の地域の旅館を探すユーザーではお問い合わせには繋がりにくいので、通常の検索広告であれば「東京 旅館 浅草」「東京 旅館 露天風呂」というように複数のキーワードで商品とマッチしたユーザーに広告が配信されるよう調整していきます。

しかし一度サイトに訪問したユーザーに配信を限定することで「旅館」といったキーワードからでもお問い合わせを獲得することが期待できます。

再訪問のユーザーに対して広告訴求やランディングページを変える

新規のユーザーと再訪問のユーザーでは訴求したい内容が異なる場合もあるかと思います。

その様な場合にもRLSAを使用することで、リスト毎に広告文や広告の飛び先のランディングページを変更することができます。

*1つの広告グループで配信できるリンク先は1つなので、通常とは違うリンク先を使用したい場合には新しく広告グループを作成してください。

■検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)の設定方法

検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)の設定方法について解説していきます。

Google広告

検索広告向けリマーケティングリスト(RLSA)のキャンペーンで広告グループに「ターゲティング」でリストを設定する方法を紹介したいと思います。

① 広告管理画面でリストを設定する広告グループを選択します
② 次に「オーディエンス」をクリックします
③ 鉛筆のアイコンをクリックしてリストを追加する画面を開きます

④ 「ターゲティング」を選択します

⑤ 下の表で「閲覧」をクリックし「ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法」を選択します

⑥ 閲覧から「リストの組み合わせ」を表示、設定するリストを選択し「保存」ボタンをクリックすると設定するが完了します

Yahoo!広告

サイトリターゲティングのキャンペーンで広告グループに「ターゲットリストのユーザー」を設定する方法を紹介したいと思います。

① 広告管理画面で「ツール」をクリックします
② 次に「ターゲットリスト管理」をクリックします

③ 広告グループに設定したいユーザーリストにチェックをします
④ 「関連付けの設定」をクリックし、プルダウンから「広告グループに設定(配信)」を選択します

⑤ 「対象のターゲットリストを選択」で③で選択したリストが選択さえれていることを確認します
⑥ 「関連付ける広告グループを選択」でキャンペーン、広告グループを設定し「保存」して下さい

⑦ 左上で「キャンペーン管理」から該当の広告グループを開き「ターゲティング」をクリックします
⑧ 配信対象ユーザーの欄で「ターゲットリストのユーザー」を選択すると、リストのユーザーにのみ広告を配信することができます。

■まとめ

いかがでしたでしょうか。検索広告向けリマーケティングリストRLSA)についてまとめました。

設定や訴求次第でCPAを抑えてコンバージョンを獲得できる見込みが高い広告設定なので、ぜひ取り入れてみてください。

「リスティング広告を活用して売上を上げたい」「運用している広告のCPAを改善をしたい」などの課題をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

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