2019.12.19
目標達成のために知っておきたい正しいKPI、KGI決定方法を解説
みなさんも「売上を2倍にする」「顧客獲得数を3倍にする」などビジネス毎に様々な目標を掲げていらっしゃるかと思います。 その目標を達成するために、具体的手順を考える指標となるのが、KPIとKGIです。
今回は、そのKPIとKGIについて設定方法やポイントを具体的にご紹介したいと思います。 リスティング広告を実施する際にも、KPIを用いて目標リード獲得数など設定できるので、記事を通して自社のKPI・KGIについて再度考えてみてください。
■KPI・KGIとは
◯KPI・KGIの意味と違い
KPI:重要業績評価指数
KPIとは、Key Performance Indicatorの略で「重要業績評価指数」ともいいます。
企業が最終的な目標を達成するためには、様々な過程を経ていく必要があります。その過程の中で、どのくらいの状態で通過できれば、最終的な目標を達成することができるかの中間指標となるのがKPIです。
間違った認識のままでは最終的な目標を達成するための有効な戦略を練ることはできません。適切なKPIを設定し目指す方向を明確にして共有することは、ビジネスを成功させる上で必要不可欠です。
KGI:重要目標達成指標
KGIとは、Key Goal Indicatorの略で「重要目標達成指標」ともいいます。
企業の最終目標の達成度合いを表す指標となるのが、KGIです。明確な判断基準にするために、公平で誰にでも判断できるような具体的な数値を設定します。よく用いられる指標としては、「売上」「粗利益」「営業利益」「貢献利益」などがあります。
企業が目指す方針=KGI(最終目標)を定め、その実現に向けて各部門レベルで業務目標=KPI(中間目標)を達成していきましょう。
◯KPI・KGIを設定するメリット
KPI・KGIを設定することで目標達成で得られるメリットは大きく3つです。
KPI・KGIを用いて数値目標を管理することで、現時点での達成度合いを把握でき、目標達成までに何をどれくらい実施していけばよいのか、優先順位が明確になります。
また共通の意思を持って業務に取り組んでいくことができるので、より効率的に勧めていくことが可能です。
■KPI・KGIの決め方
それでは、KPI・KGIの設定方法について具体的な内容も含めご紹介します。
◯KPI・KGIの設定
STEP1:KGIを設定する
達成したい最終的な目標を設定しましょう。誰でも客観的に確認しやすいものが好ましく、売上高や利益率、受注件数、市場シェアなどが考えられます。
STEP2:KPIに用いる中間指標を決める
KGIを達成するためには、具体的にどのような段階を踏んでいけばよいのか、必要な要素を細分化して計測すべき指標を決めましょう。
STEP3:KPIの目標値を決める
KPIに設定する項目が決まったら、その目標値を具体的に設定していきます。 KGIに基づき、現実的な数値の設定を行いましょう。
◯KPI・KGIを設定する際のポイント
KPIの設定にあたっては、それぞれの頭文字をとって「SMART」と呼ばれる5つのポイントがあります。5つのポイントを忘れず、現実味があり実現の可能性が高いものを設定してください。無理をして実現性の低い内容を設定するとKPIの形骸化が起こり、モチベーションの低下にもつながります。
S(Specific):明確性
社員全員、誰が見ても同じように理解することができるよう、明確で具体的な表現にしましょう。見る人によって別の解釈にならないよう気をつけてください。
M(Measurable):計量性
目標の達成度合いを判断するための指標です。「品質の向上」などの曖昧な表現ではなく、受注率の向上や顧客満足度といった数値で定量化して表してください。
A(Achievable):現実性
KPIとKGIで定めた目標は、現実的で達成可能なものでなければなりません。かといって簡単に達成できる数値では目標としては不十分であり、現時点のパファーマンスを加味して適切な目標を設定しましょう。
R(Result-oriented or Relevant):結果指向または関連性
企業全体の目標から、部門目標、現場目標、個人目標へとブレイクダウンする際に、最終目標であるKGIとの関連性が薄れてしまうことも珍しくありません。 定めた個人または部署の数値目標が、会社全体の目標にどのように関連しているのかしっかりと確認しましょう。
T(Time-bound):適時性
いくら高い目標を達成できても、時間がかかりすぎていては意味がありません。達成期限を明確に定めましょう。
KPIを設定する際には上記ポイントを抑えつつ、ロジックツリーなどを用いて考えると、何をKPIにすべきか整理しやすくなります。
◯各部門で重視するべきKPI
マーケティング部門
マーケティングのKPIを考える際に設定する際の例として、以下のような指標があります。
KPIの達成ができない場合には、マーケティング施策の改善などの判断材料となります。
営業部門
営業のKPI を考える際に設定する際の例として、以下のような指標があります。
個人の売上や粗利目標などのKPIを設定することで、個々の営業成績を可視化することができ、業績に応じて評価することができるため、従業員のモチベーションの向上も期待できます。
◯KPI・KGIの具体的な設定例
ここまで紹介した設定方法とポイントをもとに、具体的な設定例をみていきましょう。
STEP1:KGIを設定する
売上高をKGIに設定した場合を考えていきましょう。
ある企業は、粗利益を3年後までに3倍にしたいと考えています。売上高を毎年1.5倍ずつ伸ばしていけば達成できる見込みです。そのため昨年度の売上高1,000万円から、今年度の売上高の目標を1,500万円としてKGIを設定しました。
STEP2:KPIに用いる中間指標を決める
設定したKGIを達成するために必要な要素は「受注数」と「受注単価」。さらにそれらを細分化し「商談数」「受注率」「単価(月)」「契約期間(月)」を指標としました。
STEP3:KPIの目標値を決める
KPIに定める指標が決まったら、その指標ごとに適切な目標数値を設定します。
売上 = 受注数 × 受注単価
= (商談数 × 受注率) × (単価 × 契約期間)
この式に、最終目標であるKGI「売上高 1,500万円」と前年度の実績から得られる適正値をあてはめて具体的なKPIの数値を設定します。
1,500万円 = (商談数125件 × 受注率10%) × (単価10万 × 契約期間12か月)
■まとめ
いかがでしたでしょうか。 KPI・KGIの設定方法や設定する際のポイントについて紹介してきました。
最後に、KPIを設定する際に覚えておいて頂きたいのは、「KPIは商材やサービスよって異なる」ということです。売り切りフロー型のサービスと契約期間終了まで続くストック型のサービスでは、売上UPがKGIだとしてもKPIの項目は自ずと異なります。
目標設定が上手くいかない、思うように成果がでないという方は、今一度、自社の商材やサービスにあったKPI・KGIについて考えてみてはいかがでしょうか。
リスティング広告での獲得すべきリード数の考え方、現状の目標設定に不安がある方は、是非お気軽にお問い合わせください。